2025/04/25
Illustratorのシンボル機能で効率的にデザインを作る方法
Illustratorの「シンボル機能」は、効率的なデザイン制作に非常に役立つツールです。シンボルを使うことで、同じオブジェクトを何度も繰り返し作成する手間が省け、デザインの作業を大幅にスピードアップできます。さらに、シンボルを編集すると、そのシンボルを使っているすべてのオブジェクトが一斉に更新されるため、修正や変更が簡単に反映されます。この機能を使いこなすことで、作業の効率が格段に向上します。この記事では、シンボル機能を活用する方法を初心者向けに丁寧に解説していきます。
1. シンボルパネルを開く
まず最初に、シンボル機能を使用するためにはシンボルパネルを表示させる必要があります。
手順:
メニューの「ウィンドウ」→「シンボル」を選択します。
これで、右側に「シンボルパネル」が表示されます。
シンボルパネルでは、シンボルを管理したり、シンボルを新しく作成したりすることができます。このパネルを使って、効率よくデザインを作成します。
2. シンボルを作成する
次に、シンボルを作成する方法について説明します。シンボルは、よく使うオブジェクトを保存して再利用するための便利なツールです。
手順:
シンボルにしたいオブジェクトを選択します。例えば、アイコンやロゴなど、繰り返し使いたいデザインのオブジェクトを選びます。
オブジェクトを選択した状態で、シンボルパネルの下部にある「新規シンボル」ボタン(小さなページのアイコン)をクリックします。
「新規シンボル」のダイアログボックスが表示されるので、シンボルの名前を入力し、「OK」をクリックします。
これで、選択したオブジェクトがシンボルとしてシンボルパネルに追加されました。シンボルは、同じデザインを繰り返し使用できるように保存された「テンプレート」のようなものです。
3. シンボルを使ってデザインを作成する
シンボルを使うことで、同じデザインを繰り返し使うことができます。オブジェクトをシンボルに変換してから、デザインに繰り返し使用する方法をご紹介します。
手順:
シンボルパネルにあるシンボルを選択し、アートボードにドラッグして配置します。
配置したシンボルは、他のオブジェクトと同じように自由に移動やサイズ変更をすることができますが、シンボルとして保存された内容はそのまま維持されます。
追加でシンボルを配置する場合は、シンボルパネルから再度ドラッグして配置できます。
これで、同じデザインを複数回使用することができます。シンボルは、手間を省きながら一貫性のあるデザインを作成するために非常に有効です。
4. シンボルを編集する
シンボルの強力な特徴は、一度編集すると、それを使っているすべてのオブジェクトに変更が反映される点です。シンボルを編集する方法を解説します。
手順:
シンボルパネルから編集したいシンボルをダブルクリックします。
編集モードに入ったら、オブジェクトの形状や色を変更します。例えば、シンボル内のロゴの色を変更したり、形を微調整したりできます。
編集が終わったら、シンボルパネルを閉じて、アートボードに戻ります。
この時点で、アートボード上のシンボルを使っているすべてのオブジェクトが、リアルタイムで編集した内容に更新されます。たとえば、ロゴの色を変更した場合、シンボルが使われているすべての位置で色が変わります。これにより、複数箇所で同じデザインを変更する際に非常に便利です。
5. シンボルのオプションをカスタマイズする
シンボルには、通常の「シンボル」と「インスタンス」の2つの状態があります。インスタンスとは、シンボルをアートボードに配置した後、個別に編集できるようにしたものです。
手順:
シンボルをアートボードに配置した後、そのインスタンスを選択します。
インスタンスは、個別に色を変更したり、サイズを変えたりしても、元のシンボルには影響を与えません。
もし、インスタンス自体を再利用したい場合は、「シンボルに追加」ボタンをクリックして、インスタンスを新しいシンボルとして保存できます。
このように、シンボルとインスタンスを使い分けることで、デザインをより柔軟に、効率的に作成することができます。
6. シンボルを使ったパターンデザイン
シンボル機能は、パターンを作成する際にも非常に便利です。繰り返し使うデザイン要素をシンボルとして保存しておくと、パターンの作成が簡単になります。
手順:
まず、シンボルをいくつか選び、アートボード上で並べます。
配置したシンボルを複製し、並べていきます。この繰り返しによって、パターンが完成します。
パターンができたら、そのパターンを選択し、オブジェクトが重なっている場合はパスファインダーで「合体」機能を使って、1つのオブジェクトとしてまとめてもよいでしょう。オブジェクトが離れている場合は、グループ化(Ctrl + G / Cmd + G)を使って、まとめて管理できるようにします。
これで、同じデザインの繰り返しパターンを簡単に作成することができます。
7. シンボルの管理と整理
シンボルが多くなってきた場合、整理することも大切です。シンボルパネルでは、シンボルの順番を変更したり、グループ化することができます。
手順:
シンボルパネルでシンボルをドラッグして順番を変更することができます。
同じ種類のシンボルをグループ化して整理することも可能です。
使用しないシンボルを削除するには、シンボルパネルから右クリックし、「削除」を選択します。
シンボルの管理をしっかり行うことで、デザイン作業がさらに効率的になります。
Illustratorのシンボル機能を使えば、同じオブジェクトを効率よく再利用でき、デザインの作業スピードを大幅に向上させることができます。シンボルを作成し、編集や管理を行うことで、一貫性を保ちながら素早く作業を進めることができます。特に大量のオブジェクトを扱うデザインや、細かい修正が多い作業には必須のツールです。ぜひこの機能を活用して、効率的で魅力的なデザインを作成してください。
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