使いどころを選べば有効なカラフル手描きフ… | クレヨン | くらうど職人

配布資料や案内チラシのデザインにおいて、少しだけ明るい印象を加えたいときがあります。ただし、過度に装飾的な素材を用いると、かえって情報伝達が曖昧になるため、装飾の選定は意外と難しいものです。今回紹介するのは、クレヨンで描かれたような手描き風の角丸四角パーツが、カラフルに並んだフレーム素材です。

この素材の特徴は、まずその「色の多さ」です。赤・青・オレンジ色といった原色寄りのカラーを中心に、明度の高い色合いが散りばめられ、全体として非常にポップで明るい印象を与えます。キッズ向けの配布物や親子イベントの告知チラシ、保育・教育関連の場面では、このようなカラフルな要素が視覚的な入りやすさを生み出すため、比較的相性が良いといえます。

手描きタッチによって、直線的でない自然な輪郭が出ており、「あたたかみ」や「親しみ」を意識したいときにも一定の効果があります。枠線の代わりに、等間隔の角丸四角が配置されており、伝統的な飾り枠と比べるとデザイン上の自由度が高い構成です。

ただし、視覚情報としての主張はかなり強めです。特にコンテンツが硬めの情報（例：公式資料、ビジネス系文書）であった場合、この素材は全体の雰囲気と乖離し、内容の信頼感を損ねる可能性があります。色の多さは視認性を高める一方で、注意を分散させる要素にもなり得るため、素材の使いどころは慎重に判断すべきでしょう。

結果的に、この素材は「静かに演出する」というより、「明るく場を盛り上げる」目的に適したものです。静的で落ち着いたデザインを求めている場合には選外ですが、子ども向けの案内や、やさしさ・明るさを前面に出したいシーンでは、十分に検討に値する素材といえるでしょう。

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